オピック”知っ得情報” 2019年6月号
6月に入り、日中は暖かくゴルフに最適ですが、朝夕はグッと冷え込むようになりました。ビーチでは「ビーチウォーク」を楽しむ人で賑わい、まだ海水浴を楽しむ?人もいます!
1.豪州経済、横ばい・・引き続き下落の気配 ?
豪州中央銀行(RBA)は、4日政策金利のオフィシャルキャッシュレートを0.25%引き下げ、史上最低の1.25%とすることを決定しました。低迷する国内経済に加え、米中貿易紛争を受けた世界的な景気不透明感を踏まえた判断で、豪州の利下げは2016年8月以来、2年10カ月ぶりです。経済専門家によると、豪中銀が6月の利下げに加え、年内にさらに2回の利下げを実施し、政策金利は年末には0.75%になっていると予想しています。
2019年~20年の豪経済は、輸出価格の上昇などを受けた資源部門の活動の活発化とインフラ投資の増加に支えられて、2.75%程度の成長になるというのが予想シナリオですが、長期にわたる所得の低い伸びと住宅価格の下落の影響を受けている家計消費の見通しが、引き続き国内の主な不確実要因になっており、失業率もここ数ヶ月5%前後で安定していましたが、4月には5.2%まで上昇しました。5月もそのまま横ばいの5.2%となり、政府としては、賃金と物価を再び動かすには失業率が4.5%以下に低下する必要があるとの認識を示しています。
豪州の住宅価格は、過去18か月で8%下落しています。背景としては景気の先行きに不透明感がある一方で、過去の住宅供給増の反動、外国人投資家の需要減少(印紙税増税による住宅価格抑制策や中国の海外投資減少)など住宅市場固有の下落要因も見られます。一部の不動産市場では価格の下落率の鈍化も見られますが、住宅ローンの信用状況は厳しさを増し、投資家の需要はしばらく低迷したままです。中国企業によるマンション開発計画において、着工できずに中止になる案件も出てきており、今後の不動産市場は、全体的に停滞期に入っている事が伺えます。
2. 豪州総選挙・与党連合、モリソン首相続投!!
5月18日総選挙の投開票が行われ、スコット・モリソン首相が率いる与党連合(自由党及び国民党)が過半数の議席を獲得し、勝利をおさめました。
今回の総選挙は、事前の世論調査で野党労働党が優勢とみられ政権を奪還すると予想されていましたが蓋を開けてみると、モリソン首相率いる自由党と国民党の与党連合が勝利しました。この結果、労働党のビル・ショーテン党首は党首を辞任。モリソン首相は「奇跡を信じ、奇跡が起きた」と勝利演説。続投し長期政権が予想されます。
3.カンタス航空の試み「ゼロ・ウェイスト」!!
カンタス航空は、フライト後のごみ廃棄を大幅に減らす実験プロジェクトを開始し、まずは国内線で食品やカップなど1,000点にのぼる使い捨て製品を、サトウキビでできたお皿やでん粉でできたナイフ・フォーク等、堆肥化が可能なものに置き換え、到着後に全てをリユース・リサイクルに回しました。こうした試みは商業フライトとしては世界初でこれを手はじめに2020年末迄に使い捨てプラスチック製品1億個、2021年末迄にごみの75%を削減する予定です。