オピック知っ得情報”2025年8月号”
今月はまず、オーストラリアの「収入」の話題です。
フルタイム労働者(正社員扱い)の週当たりの平均収入が前年比4.5%増の2,011.40ドルとなり、初めて2,000ドルを突破しました。
〇男性の週当たり平均収入は、2,106.40ドル/女性は1,864.10ドル
〇最も高い職種は、鉱業:3,174ドル/低いのが、宿泊・飲食業:1,459ドル
〇公務員と民間比較では、公務員:2,167ドル/民間1,966ドル
ただ、「実際の生活は苦しいまま」という状況が続いているようで、物価上昇が賃金上昇を上回っています。
〇住宅費では、
シドニーの家賃中央値が週当たり730ドルに達し、住宅購入では、ストレスなく家を買うために必要な世帯収入は、203,000ドル、シドニーでは300,000ドルの年収が必要になってきます。調査では、以前は一人の収入で家族を養えたが、今は共働きでも生活が厳しいと言われ、45%の人が経済的ストレスを感じており、53%は「過去2年間で経済状況が悪化した」と回答しています。日本と比べれば、物価や生活費は驚くほど高く感じますが、所得も驚くほど高くなっています。。。 悩ましいところです。。。
●メインビーチの白いセイルでお馴染みのマリーナ・ミラージュ・ショッピングセンターがマリオットブランドのホテルに再開発されます。今年の11月頃に営業を終了、2026年から取り壊し開始、2029年までに完成の予定です。
1.オーストラリア経済 ☛☛👇👇
豪中央銀行(RBA)は、インフレ鈍化と労働市場の減速を理由に8月の政策金利を市場の予想通り0.25%引き下げ3.60%としました。利下げは6カ月で3回目となり、インフレと雇用の目標達成には一段の政策緩和が必要になる可能性を示唆しました。これに伴って豪州国内4大銀行は下げ率をすべて顧客の住宅ローンに還元すると発表しました。
- 統計局発表の第2四半期の賃金価格指数・上昇率は、前年比3.4%と第1四半期と同水準となりました。また7月の失業率は4.2%(6月4.3%)に低下、フルタイム雇用が増加したことが背景で、労働市場の底堅さを示した形となりました。
- 安全強化と幼い子供をよりよく保護するのを目的として、VIC州に続きSA州はチャイルドケアセンターでの携帯電話や個人所有のデバイスなど(写真や動画の撮影、ファイルの保存や転送機能を持つもの)の使用を禁止する方針で「国家モデル規範」を導入することになります。
- 豪教育相は、留学業界に「安定と確実性」をもたらすために2026年の外国人留学生の受け入れ枠を295,000人に増やす計画(25,000人増)を明らかにしました。ただ実際には海外学生ビザ申請件数はコロナ渦以前の水準を下回り、国内の大学への影響はほぼないことが示されています。
- 豪州で16歳未満のソーシャルメディア禁止措置が12月10日から施行されることになり、当初除外予定の”ユーチューブ”も禁止措置に含まれることになりました。違反した運営企業に最高約48億円の罰金を科すと決められ、豪政府のコメントは「16歳未満はユーチューブのアカウント作成が禁じられ、アカウント無しでも動画の視聴は可能だが、他の利用者が投稿した動画にコメントしたりすることができない」とのことです。
- 豪州でのカナダ産牛肉製品輸入禁止措置が、2003年のカナダでの狂牛病発生以来22年ぶりに解除され、6月の米国産牛肉の輸入禁止措置解除に続きました。
- 豪州での4人家族の平均的な週当たりの食費が、前年比11%増の240ドルになったことが、比較サイトによる調査で明らかになりました。
2.ブリスベン・ザ・スターカジノ、資金難からその後の行方・・・
香港の投資パートナーとの交渉が決裂し、資金難に陥っていたブリスベン・クィーンズワーフ・スターカジノですが、当初の交渉が復活し、25%ずつの株式を所有している周大福とファーイースト・コンソーシアムが、スターの保有する50%の株式を引き継ぐことで合意したようです。まだ州政府等の承認が必要とのことですが、スターのブリスベン・クィーンズ・ワーフからの撤退が確定します。今後新たなカジノ運営会社が決まるまで、スターが暫定的に運営を継続する形のようです。