オピック”知っ得情報” 2020年2月号
2020年最初の“知っ得”情報です。オーストラリアの森林火災は、最近の雨で火災件数が激減し
収束に向かっています。森林火災の復興活動には、国民2人に1人が寄付をしているそうです。
1.豪州経済、横ばい・・下落の気配 →➴➴?
オーストラリア準備銀行(中央銀行)は4日、今年最初の金融政策決定会合を開き、主要政策金利を0.75%に据え置く決定を下しました。堅調な労働市場や不動産市場を背景に、中国経済の成長の落ち込みがどの程度の影響をもたらすか、当初はまだ静観する様子でしたが、後日ロウ総裁は豪経済について、今年6月末までの成長率予想を1.9%に下方修正、ただ20年下期には山火事の復興需要に加え、住宅価格の値上がりによる家計資産の拡大で消費回復が見込まれるため、成長率は21年には3.0%に達するとの見通しを示しました。
経済成長の加速に伴い、労働市場も回復し、失業率も緩やかに低下すると予想、20年末の失業率は現行水準の5.1%、21年末は4.9%、22年は4.8%との見通しです。一方で賃金は伸び悩み、20年の伸び率は2.3%以下、21年は2.2%になるとの見通しを示しました。
また、すでに過去最低水準にある政策金利を引き下げれば、短期的メリットよりも大きな悪影響を経済に与えるリスクがあるとの見方を示し、特に失業率が大幅に悪化しない限り、金利を現行水準で据え置く姿勢をあらためて示しました。新型コロナウイルス感染拡大の豪州経済への影響については「かなりの不透明感」があると述べて強い警戒感を示しています。
2. 久しぶりの“めぐみの雨”・・今度は水害の心配!!
豪州東部は2月初旬に激しい雨に見舞われ、昨年11月に深刻化した火災は制圧に近づき、「恵みの雨」となりました。シドニーのあるNSW州で起きた森林火災は10日午前に33件と、1週間前の約60件を大きく下回り、このまま収束に向かうと期待されます。
しかしながら過去4日間のシドニーの降水量は391.6ミリとなり、今後も雨が降りやすい状態が続く見通しで、今度は水害の被害が出てきています。
3.新型ウィルスの影響ここにも・海外留学生の授業料!!
新型ウィルスの影響で、豪州の観光業はもちろんのこと、中国からの留学生が豪州に入国停止になっており、今後2~3週間は海外留学生を受け入れている大学にも経済的な影響があることに教育相が懸念を示し、第1セメスターだけでも概算で、中国人留学生の授業料31億ドル分の損失が出ると予想されています。
また、逆にオーストラリアの学校に戻れず足止めされている中国人留学生への対応も社会問題になってきています。
4.アルコール飲料税引き上げ!!
3日、アルコール飲料税が引き上げられました。ビールでは1L当たり2ドルを上回る税が課されます。
ビールは小売価格の42%が税金となり、世界のビール税を比較すると、豪州はドイツの17倍、米国の7倍、NZの2倍近くで、先進国の中で4番目に高い税率となります。