オピック”知っ得情報”4月号
ゴールドコーストは、すっかり“秋らしく?”なりました。日中は、25度前後まで気温が上がりますが、朝夕は肌寒い感じでそろそろ薄手の長そでも必要になります。
さて、100年以上に渡りオーストラリア最大都市であったシドニーがメルボルンに首位を奪取されました。2021年の国勢調査後に、メルボルンに一部地域が追加されたことで、シドニーより人口が多くなったようです。ただこれは「重要都市圏」の人口ですので、郊外まで含む「大都市郊外人口」では、シドニー529万人、メルボルン503万人となり、依然としてシドニーが一番となっています。(2022年6月現在) ちなみにオーストラリア総人口は、2022年9月現在2,612万人です。
〇NSW州とQLD州でカジノを運営する「スター・カジノ」の業績が急激に悪化し、コスト削減のため今月500人の職員を解雇すると発表しました。運営上の規制や消費行動が弱まったなど複合的な影響としています。
〇オーストラリアでは、生活費の高騰や不動産価格の上昇で、若者のマイホーム購入が単独では不可能な状況になってきており、20%の頭金を貯めるのに、シドニーが17.5年、ブリスベンが13.2年と想定され、現在の経済状況では「懸命に働いた先にマイホーム購入を」いう長年信じられてきたことが崩壊しつつあると指摘され、万国共通、親の援助などが必要になってきているようです。
〇オーストラリアへの留学生数ですが、過去最高だった2019年にはまだ24%下回っていますが、今年第1四半期(1月~3月)に学生ビザでの入国が25.6万人となり、前期比で約150%増と急速に回復してきています。
〇シドニー交通研究センターの調査(電車利用者からの統計)で、在宅勤務を選択する曜日の優先順位が明らかになりました。在宅勤務1番は月曜日、2番は金曜日。火・水・木曜日はオフィスに出勤する傾向だそうです。休み明けは在宅で!オージーらしい傾向のようですが、月曜日は休み明けでオフィスに出勤では!と思うのは日本人だからでしょうか・・・
1.オーストラリア経済 ☛☛☛
豪中央銀行(RBA)は、4月政策金利を1年ぶりに3.60%に据え置きました。これまでの10回連続利上げによる景気やインフレへの影響を評価する時間の確保 (追加利上げの必要性を判断)で「利上げが終了したことではない」とのことです。一方でNABは現行の3.60%がピークとの見方を示し、消費減速や労働市場の見通し悪化により、インフレ率も鈍化し、2024年上半期までは据え置かれ、その後さらに引き下げられると予想しています。
- 統計局は、2月の住宅建設認可件数(季節調整値)を発表し、12,661件と4.0%増加(前月比)しました。一戸建て住宅の認可数は増加した一方で、集合住宅の認可数は2021年7月以降で最低水準を記録。認可件数はわずかな増加にとどまり、建設活動が今後数年にわたって大幅に減少する可能性があるとの見方が出ています。
- 2月の失業率は、3.5%と前月から横ばいで、50年ぶりの低水準となっており、4月の消費者信頼感指数は、85.8と前月比9.4%の上昇となり、一気に昨年6月以来の高水準に戻りました。
- 豪財務相は、失業率の低さや賃金の上昇などの強みを前提に、世界経済減速の影響(豪州国内経済は年内に著しく減速)は免れないが、リセッション(景気後退)は回避する見通しと述べました。
- 中国が豪州産大麦に課している80.5%の高関税について、建設的な対話が進み今後3か月程度で見直すことになり、次は豪州産ワインで同様のプロセスを中国に求める方針です。
2.全豪住宅価格約1年ぶりに上昇 !??
3月の全豪住宅価格は約1年ぶりに前月比0.6%上昇(2月は0.1%下落)、シドニーがプラス1.4%に大幅回復、メルボルンは0.6%上昇、昨年2月のピーク以来初のプラスとなりました。極端な借家不足により購入へシフトが起きている公算が大きく、特に資金を持つ移民が借家を見つけられずに今後購入に回る可能性が大きいとしています。
3.まだまだ耐えるゴールドコースト市場・・・
ゴールドコースト(GC)の不動産市場は、GC市の経済成長が国の数値を上回っているため、全国主要都市にみられる不動産価格の大幅な下落に耐えています。
今年1月にかけて全国的に記録した8.4%の下落と比較しても、GC市の住宅価格中央値は2022年6月940,000ドルから1.5%下がり、925,000ドルの下落(3月時点)でとどまり、オフィス空室率も1月6.0%に低下し、14年ぶりの最低水準となりました。
GC市の経済は今後3年間で毎年4.0%の成長が予測され、国内経済の予想成長率1.5%をはるかに上回る形となっています。毎年15,000人以上が移住してきており、今後も市の西部と北部での住宅開発に伴い、各エリアで2倍から3倍の大幅人口増加が予想されます。