オピック知っ得情報”2024年6月号”
オーストラリアの6月は暦上、冬の始まりです・・朝の気温は10度前後ですが、日中は20度前後になり、夕方からまた肌寒くなります。
QLD州で試験的に、8月から6カ月間、生活コスト支援と交通渋滞の緩和目的で、公共交通機関である電車・バス・フェリー、GCライトレールが一律50セントで利用可能になります!!(空港線など一部除外)
さて、今月は車の話題から・・・5月のオーストラリア新車販売ですが、メーカー別では、1位はトヨタ。フォード、マツダと続き、日本車の人気の高さが伺えタイプ別ではオーストラリアらしく、53.8%がスポーツ多目的車(SUV)となっています。プラグインハイブリッド車(PHV/HV)の割合は、15.8%と急速に増加し、電気自動車(EV)は、微増の8.1%を占めています。自動車王国のオーストラリアでは、14カ月連続で新車販売が増え続けています。
ゴールドコースト市の資料によると、同市への投資を誘致したい対象国として、1位が日本、2位シンガポール、3位アメリカという位置づけになったようで、日本からの投資において、ゴールドコースト市役所の手厚いサポートが受けれるとのことです。
オーストラリア国内主要都市の賃料が、コロナ禍以降で最大の月間下落率0.5%を記録し、全国の平均賃料は週723ドルとなりました。賃料の低下とともに空室率も、冬の間に上昇すると予測されます。空室率は、NSW州で1.4%(前月比1.2%上昇)、メルボルンも同様に4月の1.1%から1.3%に上昇しました。しかしながら、国内の“賃貸危機”はまだ終わっていないという見方です。
1.オーストラリア経済 ☛☛👇👇
豪中央銀行(RBA)は、5月の政策金利を4.35%に据え置き、5回連続での据え置きとなりましたが、4月の消費者物価指数(CPI)の前年比上昇率が3.6% (3月3.5%・予想3.4%)を上回り、根強い物価圧力が示唆され、政策金利が高止まりの可能性も出てきました。
- 統計局が5月に発表した2024年第1四半期の賃金価格指数は、前年同期比が4.1%上昇と前期から減速したものの高水準を維持し、同期のインフレ率(年率)は3.6%、実質賃金の拡大が継続しましたが、4月の失業率は予想以上に悪化し4.1% (3月3.9%)になりました。
- 6月3日、国内最低賃金の3.75%引き上げが発表され、7月からの最低時給は、24.10ドルになります。インフレ率を大きく上回らないレベルの引き上げとなっています。
- 連邦政府は5月14日来年度予算案を発表し、来年の連邦選挙を前に政策金利の引き下げを目指し、生活コスト支援に焦点を当てる内容(所得税減税・光熱費支援・住宅家賃補助など)となりました。過去20年近くで初の2年連続財政黒字となった一方で、今後の経済見通しは厳しく、財政黒字は今回が最後、来年は失業率が上昇し、実質賃金も26/27年度まで1.0%以上伸びないとみられています。
- 国内の住宅不足について即効性のある解決策もなく、新規住宅着工許可の現行水準や多くのプロジェクトがまだ実行可能でないという前提で、回復には時間を要し、住宅建設は比較的低調に推移すると予測されています。
- 予算案では「海外からの移民を大幅に減らす」とも発表し、国内の深刻な住宅危機に対応し、高いスキルの移民に焦点を当てるようです。一昨年度の移民数は過去最高の52.8万人、昨年度は39.5万人に減少する見込みで、来年度は26万人まで引き下げ、新規永住は18.5万人(内13.2万人は高度人材を対象)を上限とする方向です。
2.国内の人口移動状況
来年度の人口移動予測ですが、他州からの人口流入増はQLD州が最多の2.3万人、VIC州やWA州へは3千人ほどが移動。他州へはNSW州から2.3万人が流出すると見積もられ最多。更に今後5年間でNSW州から2万人以上が流出する見通しと発表されました。ゴールドコースト市は、今後20年以内に人口が100万人に達すると予測され、全ての郊外エリアで住宅地が必要になり、上下水道・道路等の供給と自然環境の保全が大きな課題になっています。
3.QLD州住宅法改正
QLD州では5月1日の住宅法改正により、集合住宅を管理するボディコーポレート(管理組合)の権限が拡大されます。住民に対しバルコニーや受動喫煙が懸念される共同スペースなどでの喫煙を禁止することも可能になり、またペットの飼育を禁止する条例を制定することも難しくなり(ペット飼育の全面的な禁止は却下)、飼育が容易になる方向です。
ゴールドコーストは“スポーツの冬”、青空の下、快適に過ごせます。こちらでお待ちしています。