外国人の投資規制(不動産購入規制)

外国人(日本人を含む)がオーストラリア国内で不動産を購入する場合、FIRB(外国投資審議会:Foreign Investment Review Board)による購入規制があり、このFIRBの承認が必要となります。

これはゴールドコーストが位置するクイーンズランド州だけでなく、オーストラリア連邦全土で有効な規制です。

1)観光ビザでの物件購入

長期滞在ビザを保有しない( 永住もしくは長期滞在していない、観光ビザなど)外国人が新築の物件を購入する場合に、FIRBの承認が必要になります。(実際の承認手続きは、通常は弁護士が代行します)

新築物件(計画中・建築中・完成直後)、完成後の物件でも第三者名義で登記されておらず、売却されていない物件は、外国人でもFIRBの承認を得ることで購入可能です。

*基本的に観光ビザで、中古物件は購入できません。

2)購入物件が ITR(総合観光リゾート:Integrated Tourism Resort)認定リゾート内にある場合

FIRB承認は不要で、観光ビザでも新築・中古に関わらず物件の購入が可能で、ゴールドコーストで代表的なITR認定(総合観光リゾート)は以下の通りです。

  ⅰ)サンクチュアリーコーブ・リゾート

  ⅱ)ホープアイランド・リゾート

  ⅲ)ロイヤルパインズ・リゾート

*上記リゾート内の物件でも、一部のエリアでITR認定がされていない場合(再開発されているようなエリア)もありますのでご注意ください。

3)テンポラリービザ所有者・学生ビザ(12ヵ月以上)での物件購入

自ら居住の目的であれば中古物件の購入が可能(1軒のみ)で、賃貸(投資)目的 は不可、将来ビザが失効し、帰国する際には、通常3ヵ月以内にその物件を売却する必要があります。

4)外国人による商業用物件の購入

FIRB申請が必要かどうかの確認が必要ですが、基本的に外国人でも商業用の不動産は、新築・中古に関わらず購入が可能です。

◆FIRB申請が必要な場合

1) 商業用更地の購入

2) 開発用地の購入

3) 宿泊施設(ホテル、モーテル、タイムシェアー)の購入

4) 500万ドル以上の文化遺産的価値のある物件の購入

5) 5,400万ドル以上の一般商業物件と、商業目的の農場/牧場の購入

◆FIRB申請が必要でない場合

1) 500万ドル未満の文化遺産的価値のある物件の購入

2)  5,400万ドル未満の一般商業物件の購入

3) 個人の趣味範囲での農場・牧場の購入

 

<その他の注意点>

1)長期滞在ビザを保有する外国人でも、オークションで中古物件を購入する場合は、事前にFIRBの承認を得る必要があります。

(オークションの場合は、現金決済で、融資条件などの付帯条件を付けれないのが原則です)

2)現地法人名義で購入する場合も、経営権がどの程度外国人に帰属しているか(持株比率など)により規制されますので、事前に弁護士に確認する必要があります。

 

 

 

Scroll to top